
2019年型iMac。画像提供:Apple

Appleは例年、6月のWWDCで次期macOSのプレビューを公開し、9月下旬にリリースする。今年は、macOS 10.16のリリースを2021年に延期する動きが見られる。
理由1:ユーザーの皆様。macOS 10.15 Catalina、あるいは10.14 Mojaveでも、私たちは安全とセキュリティの確保に苦労しています。在宅勤務向けに新しいアプリが次々とリリースされている今、特にWWDC後のベータ版で、macOSの新バージョンに付き物である初期段階の苦労は、私たちにとって最悪です。コラボレーションアプリの足元から敷物が引き抜かれるような事態は避けたいものです。パンデミックが完全に収束するまでは、安定性とセキュリティに注力しましょう。
理由2:Appleのソフトウェアエンジニア。macOSエンジニアの多くが在宅勤務をしているため、Appleのオフィスのような従来型の高度なコラボレーションが実現されていないのではないかと思います。手抜きされているのかもしれません。
さらに、在宅勤務では、サポート対象となる(テスト用の)Mac全機種でアルファテストを実施することが難しくなり、どうしても漏れが生じてしまいます。macOSが(家庭の)ミッションクリティカルなライフラインとして利用されている今、手抜きをしている場合ではありません。
理由3:Apple開発者。私たちのヒーローである開発者たちは、macOSの12ヶ月ごとの急速な構造的・セキュリティ的変更に対応できないと長年訴えてきました。10.16のリリースを6ヶ月遅らせることで、Catalinaの変更によるアプリの不具合を修正する貴重な時間を確保できます。家族の健康を心配する開発者のストレスも軽減されるでしょう。
理由4:インターネットの読み込み。macOSの新バージョンは約5GBの容量です。在宅勤務が続く人にとってインターネット帯域幅が極めて重要なこの夏、何百万人ものユーザーと開発者がベータ版や正式版をダウンロードするのは賢明ではないように思われます。
もちろん、パンデミックは夏のどこかの時点でほぼ終息しているかもしれません。時期については推測は控えます。それは医療専門家の判断です。しかし、AppleがWWDCのカリキュラムを計画している今こそ、最悪の事態を想定し、それに応じた計画を立てるべき時です。(ただし、セキュリティアップデートは引き続き提供してください。)
私たち全員が、macOS で息抜きしたりストレスを解消したりできるといいなと思っています。