ジョニー・アイブ卿、スティーブン・ホーキング・フェローシップを受賞

ジョニー・アイブ卿、スティーブン・ホーキング・フェローシップを受賞
Sir Jony Ive accepting a medal for Royal Chancellor.

ジョニー・アイブ卿、王室大法官。

ジョニー・アイブ卿は月曜日の夜、ケンブリッジ大学で第2回スティーブン・ホーキング・フェローシップ講演を行いました。故ホーキング教授が設立したこのフェローシップを受賞したアイブ卿は、Appleとの出会い、創造性の概念、そして諦めかけたことなどについて語りました。

Sir Jony Ive accepting a medal for Royal Chancellor.
ジョニー・アイブ卿

アップルの最高デザイン責任者(CDO)は9月にこの栄誉を受賞しました。この賞は、STEM(科学・技術・工学・数学)分野と社会的な議論の両方への貢献を称えるものです。昨年は、ホーキング博士自身が亡くなる直前にこの講演を行いました。

ジョニー卿のデザイン論

昨夜、奨学金を正式に受諾したジョニー卿は、デザインの本質について次のように語った。

「私たちデザイナーは道具を創ります。生活に役立ち、座り、食事を共にする道具、コミュニケーションを可能にし、学び、創造し、修繕することをサポートする道具です。私たちの道具は力強く、美しくもあり、そして多くの場合、理解されたり明確に表現されたりしたニーズに基づいているわけではありません。」

彼はまた、デザイナーたちに、自分が手がけるデバイスの不具合の責任を取るよう強く求めているようだった。彼はこう言った。「テクノロジーに苦労すると、私たちは問題が実は自分にあると思い込んでしまう。でも、ひどい味のものを食べたからといって、問題が自分にあるとは思わないだろう。」

彼はまた、設計プロセスにおいて諦めないことの重要性についても語った。iPhoneとそのマルチタッチインターフェースの設計プロセスにおいて、「それを支える技術、つまり実現技術がアイデアに追いつくまでに何年もかかった。そして、アイデアは問題を引き起こし、明確な課題を突きつけたと言わざるを得ない」と述べた。そして、「何度も諦めそうになった」ことを認めた。

Appleに入社し、スティーブ・ジョブズを偲ぶ

スピーチの中で、ジョニー卿はAppleに入社した経緯を振り返りました。1988年頃にMacを発見し、「大好きになった」と語りました。「Macを使うことで、Macintoshを実際に作った人々との明確で直接的なつながりを感じたのです」と続けました。さらに、「初めて、機能的な義務を超えた、明白な人間性と配慮に心を動かされたのを覚えています」と付け加えました。これが、彼がAppleで働くきっかけとなったのです。

ジョニー卿はスティーブ・ジョブズを偲んで演説を締めくくりました。彼はかつての指導者であり上司であった彼の言葉を引用しました。

私の親友であり、共に仕事をした偉大なスティーブ・ジョブズが10年ほど前に言った言葉を皆さんに読み上げます。私の言葉ではなく、彼の言葉で締めくくるのが、まさにふさわしいと思いました。「人間には様々な形があります。人々はそれぞれ異なる方法で深い感謝の気持ちを表します。しかし、私が思うに、人々が他の人類への感謝の気持ちを表す方法の一つは、何か素晴らしいものを作り、それを世に出すことです。私たちは、その人たちに直接会うことも、握手することも、彼らの物語を聞くことも、自分の物語を語ることもしません。しかし、深い愛情を込めて何かを作るという行為を通して、何らかの形で何かが伝わるのです。そして、それは私たち人類全体への深い感謝の気持ちを表す方法なのです。」

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