Facebook、元英国政治家を国際問題担当に採用

Facebook、元英国政治家を国際問題担当に採用

ロンドン発 ― 元英国副首相のニック・クレッグ卿が、フェイスブックのグローバル・アフェアーズ&コミュニケーションズ担当副社長に就任する。これは、世界中の消費者保護団体や政府からの批判が高まる中、フェイスブックが政治家に頼る姿勢を示している。

ニック・クレッグ、マーク・ザッカーバーグ、シェリル・サンドバーグ
写真はシェリル・サンドバーグより

自由民主党の元党首はフェイスブックで次のように発表した。

ここ数ヶ月、マーク(ザッカーバーグ)氏とシェリル(サンドバーグ)氏と長時間話し合ってきましたが、Facebookはアプリのユーザーだけでなく、社会全体に対して新たな責任をもたらす道を歩んでいるという彼らの認識に深く感銘を受けました。この道を歩む上で、私自身も貢献できればと考えています。

新しい役職は月曜日に発足し、ニック卿はサンドバーグ氏に直属します。2019年初頭に家族と共にカリフォルニアに移住する予定です。ニック卿は以前、フェイスブックなどの巨大IT企業が英国で納税者への減税を行っていることを批判していました。

政治とテクノロジー

ニック卿は新たな役割において、フェイクニュース、データ保護、英国および欧州における政府規制の可能性など、今後の重要な課題へのFacebookの対応を支援することになる。ガーディアン紙への寄稿で 、彼は「政治とテクノロジーの間に橋を架ける時が来た」と述べた。

サンドバーグ氏もこのニュースにコメントを投稿し、次のように述べた。

「当社は今、極めて重要な局面にあります。私たちが直面する課題は深刻かつ明確であり、この変化の時代を乗り越えるためには、これまで以上に新たな視点が必要です。」

物議を醸す人物

ニック・クレッグ卿は英国政界で物議を醸す人物となった。2010年の総選挙で英国で注目を集め、党を率いて初めて政権を握った。しかし、党が大学の授業料を値上げしないという重要な公約を撤回したことで、当時の支持は大きく失われた。

ニック卿は2017年の総選挙で議席を失った。それ以来、英国の反ブレグジット運動の重要な人物として活躍してきた。彼は「英国と欧州諸国との将来に関する公的な議論から離脱することについて、複雑な思いを抱いている」と述べた。

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