最高裁、サムスンのiPhone特許控訴を10月11日に審理へ

最高裁、サムスンのiPhone特許控訴を10月11日に審理へ
アップル対サムスンの正義の天秤

サムスンは10月11日に最高裁判所で訴訟を起こす予定

サムスンがアップルとのスマートフォン設計をめぐる特許侵害訴訟における控訴審が、10月11日に米国最高裁判所に持ち込まれる。しかし、これは2011年に始まったこの争いの終結を意味するものではなく、長年にわたり続いている争いの新たな局面に過ぎない。

アップル対サムスンの正義の天秤
サムスンは10月11日に最高裁判所で訴訟を起こす予定

最高裁判所は、特許による損害賠償額を製品全体の利益に基づいて算定すべきか、それとも個々の部品の利益に基づいて算定すべきかについて判断を下す予定だ。装飾デザインに関する特許を裁判所がどのように扱うべきかというサムスンの申し立てについては、最高裁判所は判断を下さない。

AppleとSamsungは、相手方が自社のモバイル機器特許を侵害しているとして訴訟を起こし、数年にわたる争いを始めました。2011年、陪審員団はAppleに9億ドル以上の損害賠償を命じましたが、同時にAppleはSamsungの特許を一切侵害していないと判断しました。

サムスンによると、iPhoneのようなスマートフォンのデザインのアイデアは、水の入ったボウルを見て思いついたという。一方、アップルはiPhoneのデザインを見て思いついたと主張している。陪審員は、サムスンの水の入ったボウルよりも、アップルの模倣という主張の方が信憑性が高いと判断した。

サムスンは長年にわたり、アップルの大勝訴を形ばかりの勝利にまで押し上げ、最終的に2015年12月にアップルに5億4800万ドルを支払うことで合意に至った。しかし、この合意には大きな条件が付いていた。最高裁判所がサムスンに有利な判決を下した場合、アップルは支払った金額と利息を返還しなければならないのだ。

終わりのない物語

最高裁でサムスンが勝訴すれば、アップルに有利な控訴裁判所の判決が覆され、訴訟は下級裁判所に差し戻される。アップルに有利な判決が出れば、下級裁判所の判決が確定し、保留中の損害賠償請求訴訟の再審理が進められる。いずれにせよ、この訴訟をめぐる法廷闘争はまだまだ終結には程遠い。

結果がどうであれ、この特許争いの大きな勝者はサムスンだ。同社はアップルの特許を侵害するスマートフォンを作り続け、iPhoneメーカーへの支払額を大幅に削減することに成功した。

Knowledge Network