Facebookとその親会社Metaは、最近、激しい非難にさらされている。このソーシャルメディア界の巨人に対する攻撃の一つ、位置情報サービスをオフにした後も米国ユーザーを追跡し続けているとして起こされたプライバシー訴訟は、終結の兆しを見せている。Metaは、米国ユーザーとのFacebookのプライバシー訴訟を和解するため、総額3,750万ドルの和解金を提示した。

「やめろ」と言った後でもあなたの位置を追跡する

Facebookは広告収入で収益を上げており、最大の顧客の一部は地元企業です。つまり、Facebookはどんなコストをかけても、地元企業に広告を配信する方法を模索しているのです。

Facebookにとって残念なことに、iPhoneやiPadではアプリごとに位置情報サービスをオフにすることができます。しかし、実際にそれを行うユーザーが増えていることを受けて、このソーシャルメディア大手は自らのルールを回避することを決定しました。

Facebookは、より正確な位置情報サービスデータが遮断された際に、IPアドレスを用いて位置情報を「推測」し始めました。州および連邦レベルの議員はFacebookに対し、そのような行為をやめるよう求めましたが、Facebookは譲りませんでした。同社の弁護士は議員に対し、「必然的に、Facebook上のほぼすべての広告は位置情報に基づいてターゲティングされている」と述べました。

プライバシーを重視するユーザーがFacebookを訴える

Facebookが独自に位置情報の収集を停止することを拒否したため、あるユーザーグループが訴訟を起こしました。訴訟によると、このような方法でIPアドレスを使用することはカリフォルニア州法に違反しており、さらにFacebook自身のプライバシーポリシーにも違反していると主張しています。

つまり、カリフォルニア州のユーザーだけでなく、米国内の誰でもこのソーシャルメディアネットワークを訴えることができるということです。Metaは明らかに、この事態の重大さを察知しており、法廷外での和解を望んでいます。同社の弁護士は月曜日、サンフランシスコ連邦裁判所に集団訴訟の仮和解を申し立てました。

和解には裁判官の承認が必要なため、まだ確定したわけではありません。しかし、2015年1月30日以降にFacebookを利用した米国人全員に、合計3,750万ドルが支払われることになりました。当然のことながら、Meta社は和解案の中で、いかなる不正行為も否定しています。

Facebookのプライバシー訴訟の和解の影響

たとえ和解の対象ユーザーとして認められたとしても、大きな利益は期待できません。和解文書によると、原告側の弁護士は訴訟費用として総額の最大30%を受け取る可能性があります。

残りの2,625万ドルは、数百万人のユーザーに分配されます。現時点では、その合計は2億4,000万ドルです。ユーザー1人あたり数ドル程度にしかならないでしょう。

この事件をさらに詳しく知りたい場合は、事件番号18-06793、Lundy et al v Facebook Inc.として訴訟記録に掲載されています。この事件は、米国北カリフォルニア地区地方裁判所で審理中です。