ロンドン – ドイツの裁判所は、クアルコムがアップルを提訴した特許侵害訴訟の一つに根拠がないとの判決を下した。問題の特許は電力管理技術に関するものだった。また、半導体大手アップルは、ライセンス慣行をめぐる別の訴訟を理由に、iPhone向けチップの販売を拒否していたことも明らかになった。

クアルコム、判決を控訴へ
クアルコムは、Appleがトランジスタの電力管理に関する2009年の特許フォームに違反したと主張した(AppleInsider経由)。同社は、iPhone 8までのiPhoneがこの特許を侵害していると主張した。しかし、ドイツ・マンハイムの裁判官は火曜日、口頭判決でこの主張を棄却した。
この判決はクアルコムにとって不興だった。同社のエグゼクティブ・バイスプレジデント兼法務顧問であるドン・ローゼンバーグ氏は、「Appleは当社の特許を侵害してきた歴史があります。マンハイム裁判所の判決には異議があり、控訴する予定ですが、今後も世界中でAppleに対して(知的財産権を)行使していきます」と述べた。
長期にわたる紛争は続く
ドイツでの判決は、両社間の長年にわたる争いにおける最新のものだ。2018年12月、中国の裁判所は、クアルコムが提起した特許訴訟を受けて、特定のiPhoneモデルの販売を禁止した。その後、Appleは問題に対処すると称してアップデートをリリースしたが、この動きもクアルコムに拒否された。これに先立ち、AppleのCEOであるスティーブ・モレンコフ氏は、この紛争は解決に近づいていると述べていた。
Appleはまた、iPhone XS、XS Max、XRにQualcommのモデムを採用したいと表明した。しかし、Appleがライセンス慣行をめぐってQualcommを提訴したことを受け、QualcommはAppleへの販売を拒否した。「結局、彼らは私たちをサポートしてくれず、チップも売ってくれませんでした」と、Appleの最高執行責任者(COO)ジェフ・ウィリアムズ氏は月曜日に米国連邦取引委員会(FTC)に語った(The Verge経由)。