Appleは、真のウォレットフリーiPhone体験の実現に着実に近づいています。iOS 26の最初の開発者向けベータ版では、カードの番号、有効期限、セキュリティコードをWalletアプリ内に保存するオプションが追加されました。これは、10年前にApple Payがリリースされて以来、ユーザーから要望の多かった機能です。
Walletでは、カード情報シートに下4桁のみを表示する代わりに、 「物理カード情報を追加」ボタンが表示されるようになりました。これにより、Apple Payが利用できない場合でも、オンラインでの決済が簡単になります。このプロセスは手動で行いますが、すぐに完了します。Walletを開き、カードをタップして「i」ボタンを押し、メインの口座番号、CVC、カード名義人、そして任意でメモを入力します。

これらの情報はFace IDまたはTouch IDの背後に保存されており、加盟店がパスワード全文を要求した際に長押しするだけでコピーできます。パスワードマネージャーを使ったり、紙に数字を書き留めたりする必要はもうありません。Appleは、データがデバイスから保護されていない状態で流出することは決してないと強調しています。このエンドツーエンドの暗号化は、iCloudが既にパスワードとパスキーを処理している方法を反映しています。
Apple、ついにウォレットユーザーの苦悩に耳を傾ける
この変更は、今秋予定されているWalletの大幅な刷新の一環です。iOS 26では、既存のライセンスサポートに加え、米国渡航者がTSAチェックポイント用のデジタルパスポートを追加できるようになるほか、新しいLive Activityでは搭乗券の通知、ゲートの変更、さらには地図へのリンクもWallet内に表示されるようになります。
カード情報をすべて保存することで、Appleのエコシステムとサードパーティのパスワードマネージャーの間に長年存在していた溝も埋められます。SafariはiOS 8以降、カメラによるカードスキャン機能を提供してきましたが、データは一元管理されていませんでした。Walletにすべてを統合することは、ホテルの鍵から会社のバッジまで、あらゆる種類の物理的な認証情報をPasskeysとSecure Enclaveハードウェアで置き換えるというAppleの取り組みと一致しています。
現在、この機能は6月13日にリリースされた開発者向けベータ版に限定されています。Appleは7月にパブリックベータ版をリリースすると発表しており、冒険好きなiPhoneユーザーは、9月にiPhone 17シリーズと同時に発売される予定に先駆けて、新しいウォレットを試すことができます。歴史が繰り返されれば、iPhone XS以降のモデルをお持ちの方は、パブリックビルドがリリースされ次第、この機能を試すことができるはずです。